【King Gnu】異端?革命?実はジャズ的「一途」のコード進行【楽曲分析】

楽曲分析

今回は『劇場版 呪術廻戦 0』主題歌のKing Gnu「一途」の楽曲分析をしていきます。映画から音楽からサウンドからMVからアー写まで全部カッコ良い!!

楽曲はこちらから

イントロ

いきなりドすごいコード進行で始まりますね…!
ノン・ダイアトニックコードを1つずつ見ていくと…

・A7(I7)は
次に続くD(IV)へセカンダリードミナント
・C#7(III7)は
並行短調のKey F#mのV7(ドミナントコード)
・B♭7(♭II7)は
このキーのV7(E7)の裏コード
・G7(♭VII7)は
並行短調のKey F#mのV7(C#7)の裏コード

といった機能なります。
つまり全部ドミナントコードってことね!
確かにどこか落ち着かないというか、どんどん進んでいくような推進力がありますね。

ちなみに、裏コードというのはジャズなどよく使われます。ロックで使っちゃうっていうのがクールでカッコ良いですね…。

「イントロ」とひとまとめにしてますが構成的には

前走のような[イントロ1]×4小節

メインの[イントロ2]×8小節

Aメロ直前のブレイク[イントロ3]×4小節

といった構成になっております。

そして、しばらくずっとこのコード進行で曲が進行していきます。

Aメロ

めちゃくちゃ譜割の細かい歌メロ。
1小節のメロディのモチーフが繰り返されるので実は意外とキャッチーですね。

そしてなんとたった8小節+αですぐにサビに行ってしまいます。2/4拍子のブレイクの使い方が上手い!

コード進行が一定だったり、Bメロ無しですぐにサビにいくあたりが洋楽っぽい曲構成ですね。

サビ

サビでもコード進行はずっと一緒なのですが、ノン・ダイアトニックコードが頻出する割に、メロディにはノン・ダイアトニックスケールの音が出てきてないっていうのが何気にすごいポイントなのかなと思いました。
普通は歌もコードに引っ張られてスケール外の音に行ってしまいそうですが、あくまでもポップスの範疇から逸脱しないというギリギリを攻めているように感じました。

常田さんと井口さんの歌の掛け合いもすごくカッコ良いですね!

2A〜2サビ

1番のサビが終わってすぐ2番が始まります。
内容はほぼ一緒なので詳しくは割愛しますが、2Aは歌メロの音数がちょっと増えててより前のめりな感じがします。

サビ’

セクション名なんて書くか迷いましたが「サビ ‘(サビダッシュ)」としています。

ここにきてようやくコード進行に変化が…!というか、キーに変化が!!

Key Aだった所からKey F#に転調しています。
キーの関係性は(Key Aから見て)並行短調同主調に転調しているので、実はそれほど遠くはないキーに飛んでいます。

突然転調のように感じますが、前述した転調前のG7は

G7(♭VII7)はKey F#mのV7(C#7)の裏コード

なので、同主調であるKey F#のV7(C#7)の裏コードでもあるわけです!
実はキー同士の繋がりが滑らかというわけですね。

全体のコード進行は割と普通に感じますが、
・#IVm7(♭5)は I の代理コード
・♭III7は次のコード(G#m7)へのセカンダリードミナントであるE♭7(D#7)の裏コード
といったようなノン・ダイアトニックコードも出てきます。

これだけ展開詰め込んでいますが、なんとこの間わずか1分半程度…!
各セクションの小節数が少ない上に構成もコンパクトなので楽曲の進行速度が異常なまでに早い…!

これが音楽界の「無下限呪術」…。

Inter

イントロと同じなのでキーも元のKey Aに戻ってきます。
戻ってくる瞬間にディレイなどの空間系エフェクトで音を飛ばしてるおかげで、イントロに戻ってきた時の突然感が薄く、繋がりが自然でなおかつカッコ良いですね!

Dメロ

※通常のポップスでいう所のDメロに当たる部分なのでこのように記載しています。
ここで更に新しいセクションが出てきました。

I7やII7などセカンダリードミナントが多発しています。
ほぼ全部、次に進行したがってるコードですね。
これも「無下限呪術」!?

ラスサビ

これで最後の盛り上がり!
畳み掛けるようなサビ!!音の洪水!!いつまでも情報が完結しない!!

これが音楽界の領域展開無量空処」…。

アウトロ〜3A

これだけ特殊な曲構成だったのに、何とAメロで終わるという最後までとんでもない曲構成…!
Aメロで終わる曲ってポップスでもたまにありますけどこの曲は一味違って、Aメロなのにサビくらい盛り上がっているんです!

これまでの勢いを殺さずにそのまま曲の最後まで駆け抜ける姿勢がとてもロックでカッコ良いです!

常田さんの歌の重ね具合(厚み)が所々違っているのも、よりカオス感が出ていてこの曲のラストにふさわしい音像になっているのではないでしょうか。音楽的だけでなく音響的にも遊びがあってKing Gnuチーム総合的なクリエイティブ力の高さが伺えます。

MVもカッコ良いですよね…!
室内でドローン飛ばして、めちゃくちゃ動いてるメンバーのギリギリを飛行してるし…。

まとめ

  • セカンダリードミナントや裏コードなどノン・ダイアトニックコードの多用
  • しかし、メロディはあくまでポップスの範囲内
  • コンパクトながらも奇天烈な曲構成
  • 音響的な遊び心

いかがでしたでしょうか。
デビュー時からそうですが、King Gnuのただ者じゃない感ハンパないですよね。
日本の音楽界、しかもメジャーシーンでこんなに攻めたロックバンドなかなかいないのではないでしょうか!?
こうゆうバンドや音楽が国民的アニメ映画の主題歌に抜擢されて正当に評価される世の中で良かった…。

King Gnuのこれからの活動にも期待!

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おしまい。

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