“2010年代”という1つの時代が歴史となった今、当時世界で流行った音楽(メインストリーム)を振り返ってみたいと思います。
今回は2012年に世界で流行した音楽を紹介していきます。
下記前回の2011年に世界で流行した音楽をまとめた記事も是非読んでいただけたら嬉しいです!
- Somebody That I Used to Know(feat. Kimbra) – Gotye
- Sexy And I Know It – LMFAO
- Levels – Avicii
- Young,Wild and Free(ft.Bruno Mars) – Snoop Dogg & Wiz Khalifa
- Turn Me On(ft.Nicki Minaj) – David Guetta
- Call Me Maybe – Carly Rae Jepsen
- Payphone (ft.Wiz Khalifa) – Maroon 5
- We Are Never Ever Get Together – Taylor Swift
- Good Time – Owl City & Carly Rae Jepsen
- Troublemaker(ft.Flo Rida) – Olly Murs
- GANGNAM STYLE – PSY
- Live While We’re Young – One Direction
- Set Fire To The Rain – Adele
- I Cry – Flo Rida
- Starships – Nicki Minaj
- Let Me Love You (Until You Learn To Love Yourself) – Ne-Yo
- Locked Out Of Heaven – Bruno Mars
- Don’t You Worry Child(ft.John Martin) – Swedish House Mafia
- Turn Up the Music – Chris Brown
- I Love It (feat. Charli XCX) – Icona Pop
- 2012年を振り返って
Somebody That I Used to Know(feat. Kimbra) – Gotye
ベルギー生まれオーストラリア育ちのシンガーソングライター Gotye(ゴティエ)とニュージーランドのシンガーソングライター Kimbra(キンブラ)のコラボ曲。
アルバム『Making Mirrors』からのリードシングルであるこの曲は2011年7月にオーストラリアとニュージーランドでリリースされた後にイギリスやアメリカでもリリースされました。
アメリカの大人気ドラマ「glee」でカヴァーされたところ人気が爆発し、世界30ヵ国以上でトップ10にランクイン、その内23ヵ国以上のチャートで1位に輝きました。
オーストラリアのARIAアワード2011で6部門受賞、第55回グラミー賞では「最優秀レコード賞」「最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス賞」を受賞。
またアルバム『Making Mirrors』は「最優秀オルタナティヴ・ミュージック・アルバム賞」を受賞し、ノミネートされていた主要部門を含む全3部門をすべて受賞するなど数々の賞を受賞しました。
オーストラリア出身のアーティストによる「最優秀レコード賞受賞」は実に38年ぶりの受賞となった。
ブラジルのジャズギタリストLuiz Bonfá(ルイス・ボンファ)の「Seville」と言う曲をサンプリングしていたり、イギリスの童謡「Baa Baa Black(めえめえ黒ひつじさん)」の冒頭のフレーズを木琴でリフレイン(繰り返し)していたりと遊び心のある楽曲となっています。
Sexy And I Know It – LMFAO
Redfoo(レッドフー)とSky Blu(スカイブルー)の2人から成るアメリカ ロサンゼルスのダンスデュオ LMFAO(エルエムエフエーオー)の世界的大ヒットパーティーアンセム曲。
イントロから延々と続くうねるようなベースがクセになります。
「Party Rock Anthem」に次ぐ大ヒット曲で、この曲もBillboard Hot 100 Chartで1位をはじめ、チャートを作成したほぼすべての国でトップ10以内にチャートインされ、世界中の人々を夢中にさせました。
デュオで2作品続けて全米ナンバーワンシングルを記録するのは2004年以来だそうです。
「大爆笑」を意味するネットスラング「Laughing My Fucking Ass Off」の略であるユニット名の通り、MVが馬鹿馬鹿しくて面白いです。
Levels – Avicii
2010年代EDMシーンを牽引したスウェーデン ストックホルムのDJ、プロデューサー Avicii(アヴィーチ)
ヨーロッパ諸国では既に注目を集めていた当時21歳の彼を世界的スーパースターに押し上げた楽曲。
母国スウェーデンのチャートだけではなく、アメリカのBillboard Dance Club Songsチャートでも1位を獲得した超大ヒット曲です。
アメリカの ブルース・R&B シンガー Etta James(エタ・ジェームス)の1962年のシングル「Something‘s Got a Hold on Me」のサンプリングしており、その曲の作家もクレジットされています。
現在では「EDM史上もっとも素晴らしい楽曲のひとつ」と批評されることがあるほど伝説的な楽曲となっておりEDMをポップスやラジオの世界へとクロスオーバーさせた楽曲でもあります。
この年の世界3大ダンスミュージックフェスのUltra Music Festivalでクロージング・アクトを務め、世界的ポップアイコンのマドンナとも共演。同フェスのストリーム再生数の新記録を樹立しました。
Young,Wild and Free(ft.Bruno Mars) – Snoop Dogg & Wiz Khalifa
Snoop Dogg(スヌープ・ドッグ)とWiz Khalifa(ウィズ・カリファ)というアメリカを代表する2人のラッパーとこれまたアメリカを代表するシンガー Bruno Mars(ブルーノ・マーズ)のコラボ楽曲。
今ではBruno Marsは世界で有名になっていましたが、この曲を発売した当初はそこまで有名ではありませんでした。
今考えると、とんでもないビッグコラボですね。
自由奔放な生き方を歌った曲でゆるいラップとピアノのリフが特徴的なポップ・ラップソング。
「酔っ払って何が悪い。葉っぱ(マリファナ)吸って何が悪い」という歌詞の通り別名「マリファナ・アンセム」とも言われています。
一般的な「正しい生き方」とは正反対の歌詞ですが、それを「本来はそういうものだ」と歌っているのが日本とは違う考え方で面白いところですね。
だからといって日本でマリファナ吸ってはいけませんのでご注意ください。
この曲は第55回グラミー賞で「最優秀ラップ楽曲賞」にもノミネートされました。
Turn Me On(ft.Nicki Minaj) – David Guetta
EDMを世界に広めた第一人者の1人でフランス パリ出身のDJ、プロデューサーであるDavid Guetta(デビット・ゲッタ)とトリニダード・トバゴ生まれニューヨーク育ちのラッパー Nicki Minaj(ニッキー・ミナージュ)による楽曲。
この曲はDavid Guettaが2011年にリリースしたアルバム『Nothing But The Beat』からのシングルで、Billboard Dance Club Songs Chartで1位にランクイン。
総合チャートのBillboard Hot Chartでも最高4位にランクインしました。
出す曲出す曲チャートインしており当時DJとしてかなり勢いがあり2011年にはDJ MagのDJ世界ランキングTOP100で第1位に選ばれており、その勢いはその後も続いていくことになります。
Call Me Maybe – Carly Rae Jepsen
カナダのシンガー Carly Rae Jepsen(カーリー・レイ・ジェプセン)の大ヒット曲。
カナダでデート中だったJustin Bieber(ジャスティン・ビーバー)とSelena Gomez(セレーナ・ゴメス)がラジオからこの曲が流れるのを聴き、ツイッターで「今まで聞いた曲の中で一番キャッチー」と呟いたところ爆発的に人気を獲得しました。
ちなみに、ジャスティンが人の曲を宣伝するようなことは今までなかったそうです。
2011年にカナダでリリースされた曲ですがカナダで成功を収めた後、アメリカのBillboard Hot 100で1位に9週にわたって留まり続けるなど、商業的に世界各国でも大きく成功しました。
この曲は世界29ヶ国のチャートにてTop10入りを果たしており、その内19ヶ国のチャートで首位を記録。2012年のiTunes Music Store 年間トップ・トラックも記録した。
カナダ人女性アーティストがチャート首位を獲得するのは2007年のAvril Lavigne(アヴリル・ラヴィーン)の「Girlfriend」以来だそうです。
元々フォークソングとして作られていたのですがプロデューサーのアイディアで、ティーンエイジポップと称されるジャンルのアレンジを施されたこの曲は第55回グラミー賞にて「最優秀楽曲賞」「最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞」にノミネートされました。
完全にプロデューサーの戦略勝ちといった感じですね。
Payphone (ft.Wiz Khalifa) – Maroon 5
ロサンゼルスで結成されたバンド Maroon 5(マルーン・ファイブ)の代表曲の一つ。
アメリカ ノースダコタ出身の大人気ラッパーである Wiz Khalifa(ウィズ・カリファ)をフィーチャーしながらもとてもポップな仕上がりになっている楽曲。
Billboard Hot 100に初登場3位となり、最高2位を記録。世界20ヵ国以上のチャートでトップ10以内にランクイン。意外にもこの楽曲でバンド史上初めて全英チャート1位を獲得しました。
失恋を題材にした女々しい男性の心境を歌った曲で、アダムの切ない歌声が高評価される一方、フィーチャーされているWiz Khalifaのラップは結構酷評されており「不要説」が出ています。
確かに、こんな女々しい歌詞歌っておいて急にラップでは、強がって「あんな女忘れてやる!」みたいな吹っ切ろうとしだして、何事かと思いますが、失恋したらそういった矛盾した感情になりますよね。
心の整理ができていないような感じがラップも含め人間味のある歌詞に出来上がっていると個人的には思います。
ちなみに、歌詞とミスマッチのように思えるMVにも疑問の声が上がっていますが、こちらは失恋をまだ完全に受け入れられず、心がカオスになっている様子を表現しているとのこと…。
We Are Never Ever Get Together – Taylor Swift
アメリカのシンガー Taylor Swift(テイラー・スウィフト)の代表曲。
「私たちは絶対に絶対にヨリを戻したりしない」という邦題で日本ではテレビ番組『テラスハウス』の主題歌に起用されたので耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
Taylor Swiftは歌詞に自身の恋愛体験を反映させるアーティストとして有名でこの歌詞の題材になっているのは、アメリカの俳優 Jake Gyllenhaal(ジェイク・ギレンホール)のことを指しているのではないかと言われています。
この曲は4thアルバム『Red』に収録されており、アルバムの先行シングルとして発売されるや大ヒットし、彼女にとって初のBillboard Hot 100で1位獲得!
シングルの初週セールスは623,000ダウンロードで、この記録はLady Gaga(レディー・ガガ)の「Born This Way」を超え、女性アーティストによるデジタルの初週最高セールスの記録を更新し、世界31ヵ国のiTunesでもシングル・チャート1位を獲得。
また、デジタル・シングルがリリース直後わずか50分でiTunesシングルチャートのトップに輝いたことにより、ギネス世界記録で最速で売れたデジタル・シングルとして認定されました。
そして、第55回グラミー賞にて「最優秀レコード賞」にノミネートされるなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いでした。
この曲はまだカントリーの要素がありますが、この辺りからTaylor Swiftは曲調がカントリーからポップスに移り変わっていきます。
Good Time – Owl City & Carly Rae Jepsen
アメリカのシンガー Owl City(アウル・シティー)とカナダのシンガー Carly Rae Jepsen(カーリー・レイ・ジェプセン)によるポップソング。
シンプルかつキャッチーなポップスで、いつ聴いてもハッピーな気分にさせてくれる名曲です。
Owl Cityのアルバム「The Midsummer Station」とCarly Rae Jepsenのアルバム「Kiss」のリードシングルとしてリリースされ、カナダ、ニュージーランド、韓国などのチャートで1位になり、アメリカ、イギリス、日本、オランダ、などの世界各国でトップ10入りしました。
日本では特に人気が高い曲で「アサヒドライゼロ」のTVCMに使われたり、2012年Billboard JAPAN年間チャートにて洋楽部門で1位を記録したりしました。
ちなみに同チャートの2位は「Call Me Maybe」で、Carly Rae Jepsenの日本での人気はここから火がつきました。
個人的にパーティーソングにしてはちょっと珍しい歌詞だと思っていて、大体こうゆうパーティーソングは、お酒やクラブがテーマになりがちですが、この曲はどちらかというとティーンエイジャーの青臭さを感じる歌詞に仕上がっている様に思います。
「It’s always a good time」という歌詞の通り、いつだって楽しい時間でしょ!といった、特にメッセージ性が強い曲ではないが故に、何も考えず無条件に盛り上がれる曲になっているのではないかと思います。
Troublemaker(ft.Flo Rida) – Olly Murs
イギリスのシンガーソングライター Olly Murs(オリー・マーズ)とアメリカのフロリダ出身のラッパー Flo Rida(フロー・ライダー)による楽曲。
One Directionも輩出したイギリスの音楽オーディション番組『The X Factor』の第6シーズンで準優勝した後にアーティストデビュー。
イギリスのこの手のオーディション番組出身者は一旦グループを組んで活動することが事が多い印象があるので、一人でずっとやってきているのは意外と珍しいパターンですね。
なぜかレコード会社が同じというわけでもなく、個人的なつながりを感じさせるようなエピソードも聞かないFlo Ridaをラッパーとしてフィーチャーしており色々調べてみても、なぜこの曲のラッパーに彼が選ばれたのか分かりませんでした…。
MVもFlo Ridaだけマイアミで撮影していて、曲の流れとは完全に別の世界みたいになっています。
全体的にアメリカ市場を意識した戦略なのかもしれませんね。
そういった意味ではアメリカでも100万DLを獲得しているので、かなりの成功を収めたと言えるでしょう。
GANGNAM STYLE – PSY
韓国 ソウル出身の歌手PSY(サイ)の世界を熱狂させた韓国発のエレクトロハウス。
YouTubeやSNSを中心として世界中へインターネットミーム的な広がりをみせ世界中で話題となり世界30ヵ国以上のチャートで1位を記録しました。
世界中でパロディ動画が作られたり、各国の芸能人がテレビで取り上げたりして、MVの再生回数が億単位で増加していく異常事態が発生し、2012年の6月にリリースされたこのMVはその年の終わりにはYoutubeで最も再生されたビデオになりました。
そしてなんと2014年には、YouTubeが再生回数を数えられる上限である21億4748万3647回再生を突破したため再生数がカンスト!
(正負がひっくり返って再生回数が「-2,147,483,648」になってしまった)
「YouTubeで最も視聴された動画」「インターネット史上初めて20億回以上視聴された動画」として当時の世界記録を叩き出しました。
YouTube開発当初、1本の動画が20億回以上見られるとは誰も思っていなかったため、32ビットの符号付き整数型を使って再生回数を記録していましたが「GANGNAM STYLE」の異常な再生回数はこのYouTubeのインフラをアップグレードさせる事態となりました。
ちなみに、YouTubeはこれを機に再生回数が64ビットの符号付き整数型にアップグレードし922京3,372兆368億5,477万5,807回再生まで大丈夫になったためあと40億年くらいはこの数に届く事はないそうです。
何故こんなに世界中でウケたのか色々な考察がありますが、やはり「乗馬ダンス」と呼ばれる印象的なこのダンスの影響が大きいと言われています。
GANGNAM(江南)とは韓国のでも指折りの高所得者層の居住地域で、韓国には乗馬をしているイメージの「江南お坊ちゃま」という言葉があるらしく、「江南のお金持ち」に韓国に以前からある「乗馬ダンス」をかけて皮肉を込めて乗馬ダンスとなっているらしい。
こんだけ皮肉に面白くしているPSY自身が江南出身という全く隙のない笑い(?)の要素が、世界中でウケたのでしょう。
ちなみに、日本では実はそんなに流行らなかったのですがその理由は「日本人は諸外国に比べてダンスに馴染みが薄いから」なのではないかと言われています。
Live While We’re Young – One Direction
イギリスのオーディション番組『The X Factor』から生まれたボーイズ・グループ One Direction(ワン・ダイレクション)の「今を全力で楽しもう!」という内容の非常に陽気な歌詞で、クラブのダンスフロアでも大人気となった代表曲。
2ndアルバム『Take Me Home』からのリードシングルでこのアルバムは35ヵ国以上の国でトップ5入りを果たし、「Live While We’re Young」自体も発売されたほぼすべての国のチャートでトップ10入りしました。
アルバムリリースに伴って翌年よりコンサートツアー『Take Me Home Tour』をヨーロッパ、北米、アジア、オセアニアでの123公演で開催。
チケットの売り上げは、イギリスとアイルランドで発売から1日で30万枚に到達、ロンドンのO2アリーナでの6公演も全て完売、オーストラリアとニュージーランドでは18公演の19万枚のチケットが完売し、さらにはこのツアーでその歌唱力とステージでのパフォーマンスを称賛され約163万枚のチケットを販売、ツアーの総売り上げは1億1400万ドルにも及ぶなど商業的にも成功を収めました。
そして、1stアルバム『Up All Night』と2ndアルバム『Take Me Home』は2012年に世界で3番目と4番目のセールスを記録したアルバムであり、各アルバムは世界中で440万枚以上売り上げるなど、まさに社会現象となりました。
Set Fire To The Rain – Adele
イギリスの歌手 Adele(アデル)の2ndアルバム『21』のリードシングルとしてリリースされた楽曲の一つ。
ヨーロッパで非常に人気があり、オーストリア、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、ノルウェー、スイスのチャートでトップ10にランクインしアメリカでは「Rolling In The Deep」「Someone Like You」に続きBillboard Hot 100 Chartで1位を獲得したパワーバラードです。
イギリス人アーティストで1つのアルバムから3曲の全米No.1を達成したのは1988年のGeorge Michael(ジョージ・マイケル)以来の快挙でした。
現在までで1500万以上のセールスを記録しており、歴代で最も売れたデジタルシングルの内の1つになっています。
第55回グラミー賞では「最優秀ポップ・ソロパフォーマンス賞」を受賞しました。
Adeleはこの賞の最初の受賞者であり、2020年現在、合計3回受賞しています。
I Cry – Flo Rida
アメリカ フロリダ出身のラッパー Flo Rida(フロー・ライダー)のダンサブルな楽曲。
Brenda Russell(ブレンダ・ラッセル)の80年代R&Bの名曲「Piano in the Dark」をサンプリングしたBingo Players(ビンゴ・プレイヤーズ)の「Cry (Just a Little)」をさらにサンプリングして細密にリアレンジされており、歌詞の一部では沖縄のファンへの想いや「東日本大震災の被災者と生存者に祈りを」と親日家らしい想いに触れたり、ノルウェーでの大量殺人などの世界で起きている事件や天災に対する怒りと悲しみを、ラップ詞にのせているシリアスソングで今までのFlo Ridaのエロい歌詞のイメージとは一転して、彼の新しい一面を見せています。
商業的にも成功しており、ヨーロッパ諸国では特に好調でUK Single Chartでは最高3位を記録しました。
Starships – Nicki Minaj
Billboard Hot 100の10位以内で初登場した曲として21週連続トップ10入りという、当時の史上最長記録を作るほどのロングセラーとなったNicki Minaj(ニッキー・ミナージュ)の楽曲。
日本のクラブでもリリースされてから2〜3年くらいずっと流れていた印象があります。
彼女のこれまでで一番成功したと言われている楽曲「Superbass」の記録を上回りアメリカで390万DLされ、2012年で5番目に売れた曲となりました。
そしてこの曲のMVは2012年のMTV Video Music Awardsで「Best Female Video賞」を受賞しました。
ちなみに、歌詞に記載されていませんが歌い出す前に小さい声で「RedOne」とこの曲のプロデューサーの名前を言っています。
冒頭の歌詞「ビーチに行こうよ」ってRedOneに言ってるんですかね。
Let Me Love You (Until You Learn To Love Yourself) – Ne-Yo
音楽一家に育ち、作曲もラップもダンスもできるシンガーでマイケル・ジャクソンやプリンスなども所属していたモータウン・レコードのA&R部門の副部長という重役も務めているアメリカのシンガー Ne-Yo(ニーヨ)
アルバム『R.E.D』からのリードシングルでオーストラリアのシンガー Sia(シーア)との共作であるこの曲は「誰かを愛するだけでも愛されるだけでもダメ、自分を愛することも大切なんだ」ということが歌われています。
アメリカBillboard Hot 100では6位、UK Singles Chartでは1位を記録するなど商業的にも成功しました。
ちなみに、2005年に全米1位となったMario(マリオ)の同名の曲 「Let Me Love You」も実はNe-Yoが提供した曲です。
Locked Out Of Heaven – Bruno Mars
アメリカ ハワイ出身のシンガー Bruno Mars(ブルーノ・マーズ)の2ndアルバム『Unorthodox Jukebox』からの最初のリードシングル。
80年代に流行したジャンル ニューウェーブのサウンドを現代風に進化させたこの楽曲は、第56回グラミー賞にて「最優秀楽曲賞」と「最優秀レコード賞」にノミネート。
この曲も収録されている彼の2ndアルバム『Unorthodox Jukebox』は「最優秀ポップ・ボーカル・アルバム賞」を受賞するなど多くの賞を受賞しました。
プロデューサーのJeff Bahsker(ジェフ・バスカー)とBruno Marsは古くからの仲で、一緒にThe Police(ザ・ポリス)のカヴァーバンドを組んでいたことがあるそうです。
ニューウェーブのサウンド感が強く沸き立つのは、まさにそういうルーツからだったんですね。
Don’t You Worry Child(ft.John Martin) – Swedish House Mafia
Axwell(アクスウェル)、Steve Angello(スティーヴ・アンジェロ)、Sebastian Ingrosso(セバスチャン・イングロッソ)の3人で構成でされたスウェーデンの伝説的DJユニット Swedish House Mafia(スウェディッシュ・ハウス・マフィア)が無期限活動休止前にリリースした最後のシングル。
プログレッシブ・ハウスと呼ばれるジャンルの2010年代の代表曲で先進的で綺麗なサウンドでありながら旋律の美しさに比重を置いていて、西洋的でクラシカルな要素を多く持っています。
オーストラリアやヨーロッパを中心に人気を集め、UK Singles Chartで1位にランクイン。
アメリカではSwedish House Mafiaの最大のヒット曲となり、全米Billboard Dance Club Songs Chartで1位、全米総合チャートのBillboard Hot 100 Chartでも6位に達し、初の全米トップ10入りしたシングルとなりました。
そして、第55回のグラミー賞では「最優秀ダンスレコーディング賞」にノミネートされ世界的に大きく評価された楽曲となっています。
Turn Up the Music – Chris Brown
アメリカ ヴァージニア州出身のシンガー、ダンサーのChris Brown(クリス・ブラウン)のパーティーチューンでクラブの定番ソングとして長く愛されている楽曲です。
前作のアルバムで自身初の全米1位を獲得し、各音楽誌の2011年ベストアルバムでも軒並み上位にランクインするほどの大成功を収めて、ファンからの信頼と支持を取り戻し、世界中が改めてクリス・ブラウンの才能を再評価している中、6枚目のアルバム『Fortune』からのリードシングルとしてリリースされたこの楽曲は、Chris Brownらしい秀逸なダンス・トラックで、彼の勢いをそのまま象ったような曲となっています。
音楽評論家などから「この曲はクラブやダンスフロアに人々を呼び込む力がある」「世界中のクラブファンのサウンドトラックになるだろう」と好評を博し、彼のキャリアで初の全英チャート1位に輝いたシングルにもなりました。
ちなみに、この曲の公式リミックスには、元ガールフレンドのRihanna(リアーナ)も一緒に歌っています。
I Love It (feat. Charli XCX) – Icona Pop
Caroline Hjelt(キャロライン・ヒェルト)とAino Jawo(アイノ・ジャウォ)によって構成されているスウェーデン ストックホルムの女性エレクトロポップデュオ Icona Pop(アイコナ・ポップ)
イギリスの歌手 Charli XCX(チャーリー・エックス・シー・エックス)をフィーチャーしている楽曲です。
当時勢いがあったEDMのサウンドを取り入れつつ、曲中のほとんどのパートがサビのように盛り上がっており、それでいてポップでキャッチーというエレクトロ・ポップミュージックの当時のトレンドに適合していたと言える楽曲。
スウェーデンやイギリスのみならず、アメリカでの初ヒットとなりBillboard Hot 100で7位に、US Hot Dance / Electronic Songsなどのダンスミュージック系チャートでは1位にランクインした、両アーティストの出世作となった楽曲です。
この曲には数々のタイアップがあり、日本でも「Samsung Galaxy S4」のCMソングなどに起用されました。
2012年を振り返って
超特大ヒットの名曲が多かった2012年。
世界的にEDMの流行により、従来のアコースティックな曲よりシンセサイザーによる打ち込みのサウンドが主体となった楽曲がチャート上位を占めるようになってきました。
打ち込み系の音楽はずっと前からありましたが従来と違うのは技術の進歩によりサウンドがより新しく、より洗練されていて今まで出せなかったような音が出せるようになったという所が新時代のポップスだな、といった感じです。
このブログでもそのうち2010年代のシンセサイザーについて書けたらと思っています。
次回は2013年に世界を魅了したメインストリームの音楽達を紹介していきます!
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おしまい。
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