世界を魅了した2015年の名曲20選

音楽史

“2010年代”という1つの時代が歴史となった今、当時世界で流行った音楽(メインストリーム)を振り返ってみたいと思います。
今回は2015年に世界で流行した音楽を紹介していきます!

下記、前回の2014年の名曲をまとめた記事も是非読んでいただけたら嬉しいです!

Uptown Funk (ft.Bruno Mars) – Mark Ronson

イギリス出身のDJ、音楽プロデューサー Mark Ronson(マーク・ロンソン)とハワイのシンガー Bruno Mars(ブルーノ・マーズ)による楽曲。

ファンク、ロック、ニューウェーブ、EDMの要素を始め、Prince(プリンス)などが確立したミネアポリス・サウンドも取り入れたコンテンポラリーファンクの傑作。
全米のBillboard Hot 100で14週間1位、全英のUK Singlesチャートでは7週間1位を記録し、アメリカでもイギリスでも2015年の年間1位にランクインをはじめ、世界19ヵ国のチャートで1位、その他15ヵ国でもトップ10にランクインする人気っぷり。

イギリスの第35回ブリット・アワードでは「最優秀ブリティッシュ・シングル賞」を受賞、第58回グラミー賞で「年間最優秀レコード賞」と「最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス賞」を受賞するなど、数々の記録を樹立しており歴史に名を残す楽曲となっています。

この楽曲についてマークは「完成までの道のりは楽じゃなかった。Brunoと僕は完璧主義者で、関わった人全員が確固とした意見を持っていた。それぞれのアングルから曲に貢献したんだけど、もしかしたらこの曲は永遠に完成させられないかもしれないな、と不安を抱いたりもした。そして6ヶ月かかってようやく完成した。一番最初のセッションの時から手応えがあって、本当にエキサイティングだった。だって誰も帰りたがらなかったんだ。スタジオから帰る途中、たった1分程度のデモだったけど車の中で15回くらいぶっ続けで音源を聴いたんだ。本当に興奮していたんだ。」と語っています。

タイトルのUptownというのは都心から離れた高級住宅地といった意味があり、繁華街を表すDowntownと対になる言葉です。
「高級住宅街のファンク=質の高いファンク」といったニュアンスですかね。

See You Again(ft. Charlie Puth) – Wiz Khalifa

アメリカのラッパー Wiz Khalifa(ウィズ・ハリファ)とアメリカのシンガー Charlie Puth(チャーリー・プース)による楽曲。
映画「ワイルド・スピード7」の挿入歌であり同映画のクランクアップ前に亡くなった俳優のPaul Walker(ポール・ウォーカー)に贈る追悼曲で、心が和らぐ歌声とクリーンなラップが印象的なポップ・ラップ・バラード。

YouTube最高再生数を記録していたPSYの「Gangnam Style(江南スタイル)」の再生数を更新し、当時のYouTubeで再生回数世界一を記録するほどの世界中で大ヒットとなり、第58回グラミー賞で「最優秀楽曲賞」「最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス賞」「最優秀楽曲賞(ビジュアルメディア向け)」の3部門にノミネートされました。

映画を製作したユニバーサルの担当者いわく「観客が彼はもうこの世にいないんだっていう悲しい気持ちで出ていくようなエンディングにはしたくなかった。だから最後に流す曲をどういう風にするべきか、プロデューサーがウィズ、チャーリーと一緒にとことん話し合った。」とのことで、お別れを言う曲であると同時に未来への希望も持てるような曲になっています。

Can’t Feel My Face – The Weeknd

コンテンポラリーR&Bの新しいスタイル オルタナティブR&Bを確立したとされるカナダのR&Bシンガー The Weeknd(ザ・ウィークエンド)の大ヒットシングル。
そのセクシーな歌声とアンビエント、Chill Wave等の要素を感じさせるミステリアスなサウンドが特徴的なこの曲を、批評家はマイケル・ジャクソンに例えてThe Weekndを賞賛しました。

2015年下半期から2016年にかけて爆発的なヒットを記録し、アメリカとカナダのBillboard Hot 100チャートで1位、UK Singlesチャートで3位、オーストラリアで2位など世界各地のチャートで上位を獲得。
第58回グラミー賞では「最優秀レコード賞」と「最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞」にノミネートされたり、ローリング・ストーン誌が”2015年のベストソング“に選出するなど、まさに2015年を代表する曲になりました。

2015年7月25日付のビルボードR&Bチャートで「Can’t Feel My Face」が1位、「The Hills」が2位、「Earned It」が3位を記録。
1人のアーティストの曲が上位3位独占するという同チャート史上初の快挙となりました。

また、Spotifyでは、この曲も収録されたアルバム『Beauty Behind the Madness』が2015年に最も再生されたアルバムとなり、2015年のアメリカのトップ5アーティストではThe Weekndは2位にランクインしました。

Love Me Like You Do – Ellie Goulding

当時話題となった映画『Fifty Shades of Grey』(2015年)の挿入歌として制作された、イギリスのシンガー・ソングライター Ellie Goulding(エリー・ゴールディング)の楽曲。
映画のテーマにも似た歌詞で、恋に落ちて傷ついていてもその手触りに誘惑されてしまうという抑えきれない気持ちを歌っています。

世界25ヵ国以上のチャートで初登場1位を記録、イギリスのUK Singles チャートで4週間1位を獲得し、当時のイギリスでの1週間で最もストリーミングされたトラックの記録を保持しています。
第58回グラミー賞で「最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞」にノミネートされ、作曲家たちはグラミー賞の「最優秀ビジュアル・メディア・ソング賞」、ゴールデン・グローブ賞の「最優秀オリジナル・ソング賞」、放送映画批評家協会賞の「最優秀楽曲賞」にノミネートされるなど映像業界からも評価された曲となりました。

Firestone (ft.Conrad Sewell) – Kygo

ノルウェーのDJ/音楽プロデューサー Kygo(カイゴ)のデビューアルバム『Cloud Nine』からのリードシングル。
ヴォーカルにオーストラリアのシンガーソングライター Conrad Sewell(コンラッド・シューエル)を迎えています。

この曲はUK Danceチャート1位を始め、ヨーロッパを中心にメガヒット。その他多くの国のチャート上位に入り、Kygoの名を一躍世界に轟かせました。
当時スウェーデン出身のAvicii(アヴィーチ)が人気絶頂だった頃、同じく北欧ノルウェー出身のKygoという新たなスターDJが誕生したことで大きな注目を集めていました。

この曲は「トロピカル・ハウス」というEDMから派生したジャンルで、EDMの持つ美しいメロディに、南国を彷彿とさせるサウンドを織り交ぜた音楽で、EDM全盛期だった当時に新しいサウンドとして大きな注目を集めていました。

「Firestone」というのは「火打ち石」という意味で、歌詞の中で出てくるカップルを「火打ち石」に例え、激しく打ち付け合い火花がでる様子を「愛」に例えています。

Lean On (feat. MØ) – Major Lazer & DJ Snake

2010年代の音楽シーンを牽引する音楽プロデューサーのDiplo(ディプロ)を筆頭とする3人組ダンスミュージック・グループ Major Lazor(メジャー・レイザー)とフランス出身のDJ Snake(DJスネーク)による大ヒットシングル。
ヴォーカルにはデンマークのシンガー・ソングライター MØ(ムー)を起用しています。
トラップとEDMの影響を受けたムーンバートンというジャンルの曲で、インド映画(ボリウッド)にインスパイアされたダンスのMVも話題になりました。

2015年に全米のBillboard Hot 100で4位、全英のUK Singlesチャートでは2位を記録。
その他、オーストラリア、アイルランド、オランダ、メキシコ、ニュージーランド、フィンランド、デンマーク、スイスなど世界中で1位を獲得しました。
ダンスミュージックフェスを始めラジオなどでも多くプレイされ、同年11月にはSpotifyで「Lean On」が全世界で5億2600万ストリームを記録し、当時史上最もストリーミングされた曲でした。

DJ Snakeにとってはデビュー作、MØにとっては初の全米首位作品なので、両名にとって世界に名を轟かせた出世作でもあります。

Where Are Ü Now(with Justin Bieber) – Jack Ü

ダブステップ界のカリスマDJであるSkrillex(スクリレックス)と世界的音楽プロデューサー/DJのDiploによるスペシャル・ユニット JACK Ü(ジャック・ユー)Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー)のコラボ楽曲。

他の誰とも違う圧倒的な個性を持っていながらも、どこか万人受けする音楽を生みすDiploとSkrillexの両名が組んだこのユニットは結成してから常に話題を呼び続け、ダンスミュージックラバーを中心に注目を集めていました。
この曲は2015年上半期No.1ヒットにあげられるほどの話題となり、第58回グラミー賞で「最優秀ダンス・レコーディング賞」を受賞、この曲も収録されたアルバム『Skrillex and Diplo Present Jack Ü』は「最優秀ダンス/エレクトロニック・アルバム賞」をはじめ数々の賞を受賞しました。

今までのコラボはジャスティンが持つティーン・スターとしてのイメージを補強するようなものだったのに対して、この曲では本格的なクラブ・ミュージックに接近し、ジャスティン自身を”アーティスト”として羽化させた曲でもあり、素行不良で当時落ちぶれていたジャスティンをスーパースターへ復活させた最初の1曲でもあります。

What Do You Mean? – Justin Bieber

カナダのシンガー Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー)の4枚目のアルバム『Purpose』からのリードシングル。
前述の「Where Are Ü Now」のリリースで大きな賞賛を得た彼はこのアルバムで大きく路線変更。
当時21歳で声変わりもして、すっかり大人の男性になったので、今までのティーン・アイドル的な路線から本格的なアーティスト路線へ音楽性が変わりました。
当時、北欧を中心に人気のあったトロピカル・ハウスの要素をいち早く取り入れたポップ・ソングです。

そんなこの曲は本国カナダやアメリカをはじめ、イギリスやスウェーデン、オーストラリアなど世界各国のチャートで1位を獲得、アメリカのBillboard Hot 100は自身初となるリリース初週1位を記録し、絶好調の滑り出しとなりました。

行動と態度がちぐはぐな相手に対して『What Do You Mean?(どうゆう意味?)』と問いかける歌詞で、巷では元カノであるSelena Gomez(セレーナ・ゴメス)についてを歌っているのでは?と考えられているようですが、アメリカでトーク番組で『誰について書いた曲なの?』と聞かれた際には『一般的な女性について歌っただけだよ』と答えていますが、セレーナを思い起させるような質問をされると少し苦い顔をしていました。

Sorry – Justin Bieber

こちらも、アルバム『Purpose』からのリードシングルでありJustin Bieberの代表曲。
2012年頃より素行が悪化し、隣人との喧嘩や高級車に乗っての危険運転などに続き、パパラッチへのボディーガードを使った暴行で国際指名手配されたりと、世間を騒がせていたジャスティンをスーパースターへ復活させたこのアルバムには、プロデューサーとしてSkrillex(スクリレックス)やBloodPop(ブラッド・ポップ)などが参加しています。

この曲はトロピカル・ハウスのサウンドを基調にEDMやレゲトン(レゲエとサルサが融合したようなジャンル)などの要素が含まれており、かなり革新的なトラックとなっております。
トロピカル・ハウスのサウンドの曲はまだワールドワイドなヒットを生んではいなかったが、「What Do You Mean?」や「Sorry」でいち早くこのジャンルに接近したことにより、トロピカル・ハウスのサウンドを世界的に認知させました。

母国カナダのHot 100チャートで7週間1位、アメリカのBillboard Hot 100では3週間1位を獲得、そのほか世界13ヵ国のチャートで1位となり、2015年を代表する曲の一つとなりました。
かつては「十代女の子達のアイドル」と思われていた彼も、音楽の質・声量・歌唱力が過去とは比較できぬほどアップしており「昔は嫌いだったけど、今のジャスティンの音楽は良いと思う」という人もこの頃のアメリカにはずいぶん増えたようです。

この曲も収録されたアルバム『Purpose』は2015年と2016年の両方で最も売れたアルバムの一つになり、第59回グラミー賞では「最優秀アルバム賞」と「最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム」にノミネートされました。

Drag Me Down – One Direction

イギリスのボーイズグループ One Direction(ワン・ダイレクション)の楽曲。
2015年3月にメンバーの Zayn Malik(ゼイン・マリク)の脱退後、初のシングルとなったこの曲はアメリカのBillboard Hot 100で初登場3位をはじめイギリスやアイルランド、フランス、オーストラリアなど各国で1位を獲得しています。

リリース当日にメンバーのLiam Payne(リアム・ペイン)のTwitterから突然リリースが告げられ、リリース後、初週で50万枚の売り上げを記録、Spotifyで1日で475万再生されるなど当時1日で最も再生された曲として記録を残しました。

今までのほとんどの曲では,歌詞で主人公が語りかける相手は「あの子」や「あいつ(彼女)」と表現されて女性ということになっていましたが、この曲では単に相手を「ベイビー」と呼んでおり、相手が男性とも女性とも取れる性別を意識しない歌詞になっています。
なのでその相手は、今までもこれからも主人公を長い間支えてくれる友人、家族あるいはファンのことを指しているのでは、と言われています。

Sugar – Maroon 5

アメリカ ロサンゼルスのロックバンド Maroon 5(マルーン5)のアルバム『V』からのリードシングル。
ロマンティック・コメディ映画『ウェディング・クラッシャーズ』にインスパイアされたMVでは、Maroon 5がロサンゼルス市内で起きた結婚式にサプライズ出演するシーンが描かれており、この曲自体も定番のウエディング・ソングとして有名になりました。
MV撮影を終えてヴォーカルのアダムは「感動を超越するほどの体験だった。新郎新婦や招待客から非常に喜んでもらえて、自分達もこんなにも感動するとは思ってなかったよ。」とコメントを残しております。

バンドを代表する楽曲の一つとなったこの曲は、全米のBillboard Hot 100で4週連続で2位にランクインし、21週にわたってチャートのトップ10入りを果たしました。その他にも世界15ヵ国以上のチャートでトップ5を記録。
第58回グラミー賞で「最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス賞」にノミネートされました。

I Really Like You – Carly Rae Jepsen

カナダのシンガーソングライター Carly Rae Jepsen(カーリー・レイ・ジェプセン)のシングル。
2012年の「Call Me Maybe」のヒットにより日本での人気も高い彼女ですが、今回のこの曲はアメリカのBillboard Hot 100で最高39位ながら、日本のBillboard Japan Hot 100チャートでは4位、iTunesの日本チャートで5位、USENの洋楽チャートでも2位と、本国カナダやアメリカよりも日本で売れている楽曲となっています。

MVの撮影はニューヨーク マンハッタンのSOHOという地域で行われ、ダンスシーンは主演のTom Hanks(トム・ハンクス)に加えてJustin Bieber(ジャスティン・ビーバー)がちょっとだけ出演しています。
元々ジャスティンが「Call Me Maybe」の人気の火付け役となったこともあってなのか、二人の親交は続いているようです。

歌詞の内容について“Love”ではなく”Like”なのがこの歌詞での最大のポイントで、『二人の関係で言うと「愛してる」って言うにはちょっと早すぎるけど、「好きかも」って言うにはちょっと遅くて、「ホントに好きなの」っていうくらいの段階にある感じね』とカーリー本人は語っています。

Shut Up and Dance – Walk The Moon

アメリカのオハイオ州シンシナティを拠点とし活動しているロックバンド Walk The Moon(ウォーク・ザ・ムーン)の大ヒットシングル。
歌詞はリードヴォーカルのNicholas Petricca(ニコラス・ペトリッカ)が彼女に連れられ行ったロサンゼルスのナイトクラブでの実体験がもとになっています。

80年代のような懐かしさ満載のポップなサウンドであるこの曲は全米のHot Rock & Alternative Songsチャートで1位を始め、US Billboard Hot 100で4位、全英のUK Singlesチャートで4位、その他10ヵ国以上のチャートでトップ10入りを果たすなどバンド史上最大のヒット曲となりました。

フラストレーションを捨てて楽しむためのクラブアンセムをイメージされており、ポップロックではありますがEDMの主流テンポであったBPM128で制作されています。

Worth It(ft.Kid Ink) – Fifth Harmony

オーディション番組『Xファクター』アメリカ版のシーズン2から誕生したガール・グループ Fifth Harmony(フィフス・ハーモニー)の代表曲でロサンゼルスのラッパー Kid Ink(キッド・インク)をフィーチャリングしています。
Fifth Harmonyのデビューアルバム『Reflection』から2015年3月にシングルカットしてリリースされました。

ダンスポップR&Bとして制作されており、アメリカのBillboard Hot 100で12位、UK Singlesチャートで3位、オーストラリアで9位など世界中のチャートで上位を獲得しました。
デビューしてから初めてメガヒットしたシングルで、彼女達の代名詞とも言える曲になりました。

セクシャルな意味合いが強い歌詞ですが、実際は「勝ち誇った女性」をテーマになっていて、常に女性が男性に対して優位に立っており”フェミニズム”が強く反映されています。
MVでも同様に女性のエンパワーメントをテーマとなって、Fifth Harmonyのメンバーが経営者として男性を支配する姿が描かれており女性を中心に大きく支持を得ました。

Blank Space – Taylor Swift

アメリカのシンガーソングライター Taylor Swift(テイラー・スウィフト)の楽曲。
全米のBillboard Hot 100チャートで自身の楽曲「Shake It Off」と入れ替わる形で1位を獲得した楽曲。オーストラリアやカナダ、南アフリカなどのチャートでも1位を獲得しています。

第58回グラミー賞では「最優秀レコード賞」「最優秀楽曲賞」「最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞」にノミネート、MVの方は2015年のMTV Video Music Awardsで「最優秀ポップビデオ賞」と「最優秀女性ビデオ賞」を受賞しました。

”Blank Space”には下記の二重の意味があります。
①歌詞の中にある「元彼リスト」に登場する空欄のこと
②テイラーの空っぽな頭の中
※メディアはテイラーの男遊びを繰り返しているというイメージから「頭が空っぽで、何も真剣に考えていない」をいう人物像を作り上げられていました。
この曲はそんなメディアのイメージを逆手にとり、自ら歌詞にすることで痛烈にメディアを批判しています。
全体的に悪い女性として描かれている印象ですが『メディアが描くTaylor Swift』というキャラクターの視点で作られた歌詞で、完全なるジョークとして書いたと本人は語っています。

Stitches – Shawn Mendes

1998年生まれ当時17才だったカナダのシンガーソングライター、ファッションモデルのShawn Mendes(ショーン・メンデス)の出世作。
2013年から動画投稿サイトVine、YouTubeなどにカバー曲を投稿し始め、わずか1ヶ月で100万回以上の視聴回数を獲得。
翌年にはVineを利用しているミュージシャンとして最多のフォロワーを獲得するに至りました。

この曲は、デビューアルバム 『Handwritten』のために制作され、US Billboard Hot 100で4位、イギリスとドイツのシングルチャートでは1位を獲得するヒットソングとなりました。
10代からの人気も高く、2015年のTeen Choice Awardsでは、シングルカテゴリにノミネートされていたほか、男性アーティストカテゴリにもノミネートされ、”ポスト・ジャスティン・ビーバー”との呼び声も高いです。

Time Of Our Lives – Pitbull, Ne-Yo

アメリカのラッパー Pitbull(ピットブル)とR&BシンガーのNe-Yo(ニーヨ)によるコラボ楽曲。
Pitbullのアルバム『Globalization』からのリードシングルで最も成功した曲となり、アメリカのBillboard Hot 100で9位を記録。さらに、アメリカのHot Rap SongsチャートとDance Club Songsチャートの両方で1位を記録しました。

「家賃払う金もないけど、クラブに行って遊ぶお金ならあるぜ!」といった内容の歌詞です。
そこまでして遊びたいか?って感じですが、Pitbullがお祭り番長と呼ばれる所以がわかるような歌詞となっていますね。

Easy Love – Sigala

イギリスのDJ、音楽プロデューサー Sigala(シガーラ)のデビューシングル。
メロディを聞いてすぐわかると思いますが、The Jackson 5(ジャクソン5)の楽曲「ABC」をサンプリングしています。サンプリングというかもはやガッツリ使っていますが…。

イギリスの名門レーベルMinistry of Soundからデジタルリリースされ、全英のUK Singles、UK Dance、UK Indieの3つのチャートで1位を記録しました。

この曲はSigalaが「Desperados」というテキーラ風ビールを飲んで酔っ払ったときに思いついたそうで、その頃お金を稼ぐため他のアーティストの曲のプロデュースを多く請け負っていましたが、精神的にも疲れており自分のために自分の好きな音楽を作ろう!と思い、日曜の夕方に遊び半分で作って出来上がった楽曲だそうです。

90年代のハウスミュージックやR&B、ガレージから多くのインスピレーションを受けていることもあって、軽快なピアノのサウンドを基調にトロピカル・ハウスの要素も取り入れています。

Runaway (U & I) – Galantis

スウェーデンのエレクトロDJ・ユニットであるGalantis(ギャランティス)の最初のヒットシングル。
Christian Karlsson(クリスチャン・カールソン)Linus Eklöw(リナス・エクレイ)からなるユニットで、各々がプロデューサーとしてBritney Spears(ブリトニー・スピアーズ)の「Toxic」や、Icona Pop(アイコナ・ポップ)の代表曲「I Love It」などを手掛けています。

この曲はオランダやイギリスのダンスチャートで1位、SpotifyのViral 40チャートで1位、UK Singleチャートでも4位を記録するなどの大ヒットとなり、第58回グラミー賞の「最優秀ダンス・レコーディング賞」にノミネートされるなど高い人気を誇っている楽曲になります。

Hey Mama(ft.Nicki Minaj,Bebe Rexha & Afrojack) – David Guetta 

次々と大ヒットを飛ばし人類最強のEDM DJとも称されるDavid Guetta(デヴィッド・ゲッタ)
女性ラッパーの女王 Nicki Minaj(ニッキー・ミナージュ)、ヴォーカルにアメリカのシンガーソングライターのBebe Rexha(ビービー・レクサ)をフィーチャーしています。
オランダのDJでありプロデューサーのAfrojack(アフロジャック)も共同プロデュースを担当しています。
アメリカの民族音楽学者であるAlan Lomax(アラン・ローマックス)の「Rosie」という1940年代の曲をサンプリングしています。

この曲は、US Hot Dance/Electronic Songsチャートで1位をはじめ、全米のBillboard Hot 100で8位など世界28ヵ国のチャートでトップ10入りを果たす大ヒットとなりました。

公開当初から“マッドマックス風”だとメディアで盛り上がったMVは、2021年1月現在14億回以上再生されていて、数々の彼のMVの中でもNo.1の再生回数を誇っています。
ちなみに、何度も繰り返されるキャッチーなメロディで、タイトルにもなっている「Hey Mama」というのは実は、母親ではなく親しい女性への呼びかけの言葉なのです。

2015年を振り返って

EDMが流行した事で、ポップスの曲でもBPM126~130(EDMの主流テンポ)に合わせて制作された曲が多くなりましたがその反面、ダンスミュージック界ではこの年あたりからEDMブームが終息してきます。
正確にはビックルームやバウンスと呼ばれるような大型フェス向きのEDMの人気が下火になり、トロピカル・ハウストラップムーンバートンなどのEDMからの派生ジャンルが頭角を表してきました。
同じエレクトロニックでもその様相はかなり異なっていて、四つ打ちで派手なシンセサウンド等が特徴的だったフェス系EDMに対して、上記ジャンルの共通の特徴は比較的スローなテンポだということ。

筆者はちょうどこれら時代の真っ只中で生きてきたのでよくわかるのですが、一晩中クラブでフェス系のEDM聴いてるのものすごく疲れるんですよね…!
それが何年も続いたわけですから、世間がスローなテンポを求めるのはある意味必然的な時代の流れだったのかなと思います。

次回は2016年に世界を魅了したメインストリームの音楽達を紹介していきます!

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おしまい。

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