世界を魅了した2017年の名曲19選

音楽史

「2010年代」という1つの時代が歴史となった今、当時世界で流行った音楽(メインストリーム)を振り返ってみたいと思います。
今回は2017年に世界で流行した音楽を紹介していきます!

下記、前回の2016年の名曲をまとめた記事も是非読んでいただけたら嬉しいです!

Shape of You – Ed Sheeran

イギリスのシンガーソングライター Ed Sheeran(エド・シーラン)のギガヒット曲。
2017年はこの曲を聴かない日はないんじゃないかというくらい人気でした。
洋楽に興味がない人でもこのマリンバのようなパーカッシブなサウンドが特徴的なこの曲を耳にしたことがあるのではないでしょうか?

全英のUK Singlesチャートで14週連続1位、全米Billboard Hot 100で12週連続1位、全世界34ヵ国のチャートで1位を獲得しました。
第60回グラミー賞では「最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞」を受賞。
この曲はSpotifyで20億再生を突破した初の楽曲となり、当時Spotify史上最最多の再生数を記録する等、多くの記録を樹立しました。

ジャマイカのDancehallのリズムにマリンバのようなパーカッシブなサウンドを織り混ぜ、ハミングが入ったりなど色々な要素の組み合わせで作られたキャッチーなポップスに仕上がっています。

Castle On The Hill – Ed Sheeran

こちらもEd Sheeran(エド・シーラン)の大ヒット曲。
「Shape of You」とこの曲は彼の3枚目のアルバム『÷』からのダブル・リード・シングルとして同時リリースされました。

全米Billboard Hot 100チャート初登場で「Shape of You」1位、「Castle On The Hill」6位にランクインさせ、ビルボード史上初の同一アーティストによる2曲同時トップ10入りという快挙を成し遂げました。

タイトルや曲中に出てくる”Castle(城)”はエドの故郷であるイングランド東部のサフォーク州にあるフラムリンガム城のことを指しています。彼が17歳でロンドンに引っ越すまでに過ごした同町での物語を回想しているノスタルジックな曲になっています。

速めのテンポで力強いメロディーが壮大なサビへと発展していく様はどことなく汽車を彷彿とさせますね。

Despacito (ft.Daddy Yankee) – Luis Fonsi

プエルトリコのシンガー Luis Fonsi(ルイス・フォンシ)のギガヒット曲。
同じくプエルトリコのラッパー Daddy Yankee(ダディー・ヤンキー)をフィーチャーしています。

プエルトリコ人がHipHopの影響を受けて生み出したReggaeton(レゲトン)というジャンルのこの曲はなんと歌詞がスペイン語。
スペイン語のポップミュージックを世界中に普及させた楽曲として、多くの音楽ジャーナリストやスペイン語圏の人々から支持されました。

この曲は47ヵ国のチャートで1位になり、全米Hot Latin Songsチャートでは56週間1位という歴代最長を記録。アメリカでスペイン語の曲がチャートのトップ10入りするのは約21年ぶりだそうです。

第60回グラミー賞では「最優秀レコード賞」「最優秀楽曲賞」「最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス賞」にノミネート。
MVは投稿から9ヶ月で40億再生を記録し、当時YouTube史上最も視聴された動画となるなど、ポップ・ミュージックの歴史の中で最も成功したスペイン語の楽曲となりました。

Reggaeton等のラテン・ミュージックやスペイン語ポップスがスペイン語圏以外の国でも流行っていて、それに拍車をかけるようにJustin Bieber(ジャスティン・ビーバー)が「Despacito (Remix) – ft.Justin Bieber」としてコラボしたこともこの曲が世界中で聴かれるようになった要因の1つでしょう。

タイトルの「Despacito」とはスペイン語で “ゆっくり”という意味の初歩的なスペイン語です。
そしてトラックの方も音楽的には新しい要素はなにもなく、いわゆる「どこにでもありそうなレゲトン」といった具合。
しかし、Luis Fonsiはテクニカルな歌手で、抒情的な歌い方に定評のあります。
そしてDaddy Yankeeはアメリカでヒットソングを作りだすプロ。
そんな2人があえて優しめに、外国人にもわかりやすく、子供も飛びつくように遊び心満載で作ったヒットの要因を計算して作られた曲に仕上がっています。

24K Magic – Bruno Mars

アメリカ ハワイ出身のシンガー Bruno Mars(ブルーノ・マーズ)の3rdアルバム『24K Magic』からのリードシングル。
前作のアルバムから約4年ぶりのアルバムのため、「24K Magic」はシングル、アルバム共に発売と同時に売上を伸ばし世界中でメガヒットを記録。

全米Billboard Hot 100で4位、全英UK Singlesチャートでは5位など世界中でチャート上位を記録。
アルバムは第60回グラミー賞で「最優秀アルバム賞」「最優秀R&Bアルバム賞」「最優秀エンジニアド・アルバム賞(非クラシカル)」を受賞。
シングルは「最優秀レコード賞」を受賞するなど、2017年を代表する曲の1つとなりました。

日本でもBruno Marsの人気は高く、Billboard Japanチャートでも16位にランクインしました。
楽曲的にはレトロ・ファンクでありながらシンセサイザーを多用し、HipHopの要素も入ったパーティーチューンです。

2015年に「Uptown Funk」 のスマッシュヒットもあってか、更なるパーティー特化の楽曲に仕上げてきたこの曲はリリースの際に「パーティへの招待状だ」とブルーノ本人は語っています。
ちなみに、MVはラスベガスで撮影されており、動画の中でブルーノが運転している黒の高級車は実際にブルーノが購入したようです(!!)

That’s What I Like – Bruno Mars

こちらも同じくBruno Mars(ブルーノ・マーズ)の3rdアルバム『24K Magic』からのリードシングルでこの曲も全米Billboard Hot 100チャートで1位を獲得。
トップ5には24週間連続ランクインし続けるロングヒットとなり、第60回グラミー賞では「最優秀楽曲賞」「最優秀R&Bパフォーマンス賞」「最優秀R&Bソング賞」を受賞しました。
彼はこの年のグラミー賞でなんと6部門も受賞という快挙を達成!すごいですね!

楽曲的にはNew Jack Swingや懐かしのR&Bを彷彿とさせるようですが、最新のHipHopやTrapのような要素もあり、懐かしいんだけど古臭くないサウンドに仕上がっています。

MVではブルーノがこの曲の歌詞内容に合わせて、振り付けとアニメーションが組み合わされています。ダンスのキレがすごい!

Paris – The Chainsmokers

アメリカ ニューヨークのDJユニット The Chainsmokers(ザ・チェインスモーカーズ)のデビューアルバム『Memories…Do Not Open』からのリードシングル。
クレジットされていませんが、ニューヨークのシンガー Emily Warren(エミリー・ウォーレン)もヴォーカル(ハモリ)として参加しています。

タイトルの「Paris」は都市のパリというより、アメリカ人から見た”遠く離れたあこがれの街”のメタファーになっています。
そのため、MVもパリと全く関係ない海の景色が使われているようです。

ダウンテンポで控えめなトロピカル・ハウスの下地がありますが、シンセサイザーよりもギターに頼っていたりと、どこかバンド曲のようにも感じます。
青臭くワイルドで自由な生活についての歌詞も若い世代に刺さるのでしょうか。

アメリカのUS Hot Dance/Electronic Songsチャートを始め、世界中のダンスチャートで1位を獲得。
それ以外にも、全米Billboard Hot 100で6位、全英UK Singlesで5位と上位を記録しました。

Something Just Like This – The Chainsmokers & Coldplay

同じく、The Chainsmokers(ザ・チェインスモーカーズ)とイギリスを代表するロックバンド Coldplay(コールドプレイ)によるコラボ楽曲。

全英UK Singlesチャートで2位、全米Billboard Hot 100チャートで3位などを記録。
第60回グラミー賞の「最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス賞」にもノミネートされました。

ギリシャ神話に出てくるアキレスやヘラクレス、そしてスパイダーマン、バットマンなどのアメコミのヒーローの名前を挙げて歌われていますが「恋愛するのにそんなスーパーヒーローになる必要はないよ」という内容の歌詞で、ヒーローになれなかった多くの男性に勇気を与えてくれるような楽曲となっています。

The Chainsmokersの2人がColdplayのヴォーカリスト Chris Martin(クリス・マーティン)の大ファンで、「物悲しげだけど、希望にも満ちた彼の独特のヴォーカルを自分達の楽曲に取り入れたかった」というのがこのコラボのきっかけだったようですが、この新しいトレンドのような新しいEDMのサウンドは、ロックに行き詰りを感じていたColdplayにとっても、音楽的に思いがけない助け船になったようです。

Verse(Aメロ)からHook(サビ)にかけて徐々にクレシェンドして感情を高ぶらせてからの“I want something like this” という歌詞はとても高揚感を感じさせてくれますね。

HUMBLE. – Kendrick Lamar

「ヒップホップの新王者」と称されることもあるアメリカ コンプトン出身のラッパー Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)の最高傑作といわれるアルバム『DAMN.』からのリードシングル。

音楽作りに酒もドラッグも不要というKendrick Lamar自身を神と重ね合わせ、敵対するラッパー達に対し、『俺をリスペクトして、お前らはもっと “Humble”(控えめ)であれ』という内容の歌詞になっています。

MVでもローマ法王のように振る舞っている姿や、ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」の絵のような構図で自身が真ん中に座っていたり、大勢の黒人に囲まれて自分だけ白い服を着ている姿があったりと、自分は特別な存在なのだと言いたいのか、神にでもなるつもりなのか、いかにも意味ありげです…。

”I’m the realest nigga after all”(俺が一番リアルな黒人だ)というリリックが指し示している通り、自身の事は「謙遜」とはほど遠い表現で、いかにもラッパーらしいリリックですね…!

そんなこの曲は全米Hot Rap Songsチャートを始め、Billboard Hot 100チャートで1位を記録。
第60回グラミー賞では「最優秀レコード賞」にノミネート、「最優秀ラップ・パフォーマンス賞」「最優秀ラップ・ソング賞」「最優秀ミュージック・ビデオ賞」の3部門を受賞しました。

そして珍しいのが、アルバム『DAMN.』によってピューリッツァー賞(ジャーナリズムや文学、作曲の功績に与えられる権威のある賞)の音楽部門を受賞しました。
クラシックやジャズ以外のミュージシャンこの賞を受賞した史上初の快挙だそうです。

Stay – Zedd, Alessia Cara

ドイツのDJ、音楽プロデューサーのZedd(ゼッド)とカナダのシンガー Alessia Cara(アレッシア・カーラ)のコラボ曲。
恋人が去っていくのをただ見てる主人公は気持ちのすれ違いを受け入れつつも、「あと少しでいいから居てほしい」と懇願する内容の歌詞になっています。
時計の音がチクタクと時を刻み二人の残りの時間を告げる様子が表現されています。
そして、Alessia Caraの悲しげな声はとても心に来ますね…。
The ChainsmokersやZeddをはじめ、こういった新しいEDMのサウンドやゆったりとした曲調がこの年のトレンドでした。

この曲は全米Billboard Hot 100で7位、イギリスやオーストラリアのダンスチャートでも上位にランクインしました。

Symphony (feat. Zara Larsson) – Clean Bandit

イギリス ケンブリッジで結成されたエレクトロ・グループ Clean Bandit(クリーン・バンディット)
女性のGrace Chatto(グレース・チャット)とPatterson(パターソン)兄弟の3人で構成されており、チェロ、ドラム、ピアノと3人とも楽器を演奏しているためグループ内にヴォーカルはいないので、ほとんどの楽曲はヴォーカルを招いて制作されています。
この曲のヴォーカルには、スウェーデンのシンガーのZara Larsson(ザラ・ラーソン)が参加しています。

「Symphony」というのは「交響曲」という意味で、
今まで1人だったけれど、あなたと出会ってから1人ではもの足りない、といった思いを、オーケストラ音楽に例えて歌っています。
サビの「あなたのシンフォニーの一部になりたい」という歌詞は「あなたの人生の一部になりたい」というニュアンスでしょうか。
人生は交響曲のようにドラマがあって長いですからね。

21世紀のポップ・クラシックとも称される彼らの音楽性は、全英UK Singlesで1位を始め、ヨーロッパや北欧を中心にチャート上位を記録しました。

I’m The One(ft.Justin Bieber, Quavo, Chance the Rapper, Lil Wayne) – DJ Khaled

フィーチャリングでカナダのシンガー Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー)、そしてアメリカを代表するラッパー、Quavo(クエヴォ)Chance the Rapper(チャンス・ザ・ラッパー)Lil Wayne(リル・ウェイン)の3名が参加したアメリカ マイアミ出身のDJ Khaled(DJキャレド)の超豪華コラボ楽曲。

全米Billboard Hot 100、全英UK Singlesチャートを始め世界各国のチャートで1位を記録しました。
HipHopの曲として全米Billboard Hot 100で首位を記録するは、2010年にエミネムが発表した「Not Afraid」以来の快挙となりました。

ゆったりとして南国の情景が浮かぶような、絶妙にリラックスできるサウンドの楽曲ですが、それとは裏腹に、「俺がお前にとって唯一無二の男さ」みたいな強気なニュアンスのラッパーらしい歌詞になっています。

Attention – Charlie Puth

甘い歌声を持つアメリカ合衆国ニュージャージー州出身のシンガーソングライター Charlie Puth(チャーリー・プース)の2ndアルバム『Voicenotes』からのリードシングル。
全米Billboard Hot 100では5位、全英UK Singlesチャートでは9位を始め、世界20ヵ国以上でトップ10入りし世界中でヒットを記録しました。

イントロから静かにしっとり始まり、徐々に音数が増えて盛り上がる構成のこの曲は、音楽評論家から「巧妙」と好意的に評価を受け、チャーリーのこれまでのリリースした曲と比較して、より成熟、洗練された音楽表現であると称賛されました。

気を引きたいだけの元カノに対する複雑な心境を歌った歌詞になっており、現代の若者の心情を巧みに表現してる内容ですね。

There’s Nothing Holdin’ Me Back – Shawn Mendes

”ポスト・ジャスティン・ビーバー”との呼び声も高い、カナダの若きシンガーソングライターであるShawn Mendes(ショーン・メンデス)による世界的大ヒット曲。
一人の女性に狂おしいほど惹かれる男性の気持ちが歌われているこの曲は、全米Billboard Hot 100で6位、全英UK Singlesチャートで4位など世界中で上位にランクインしました。
また、2018年にはカナダのジュノー賞(アメリカで言うところのグラミー賞)で「最優秀年間楽曲賞」を受賞。その他、多くの賞を受賞しています。

エッジーなギターとダンサブルなリズムが、情熱的な歌詞や歌ととても良くマッチしていますね。

Mama(ft.William Singe) – Jonas Blue

イギリス ロンドンのDJ、音楽プロデューサー Jonas Blue(ジョナス・ブルー)のヒットシングル。
オーストラリアのシンガー William Singe(ウィリアム・シング)をフィーチャーしています。

清涼感溢れるピアノに、南国を彷彿とさせる美しいトロピカルサウンド。
“トロピカル・ハウスといえばJonas Blue”と言われるほどの地位を確立した曲と言っても過言ではないでしょう。

全英UK Singlesチャートで4位を始め、主にヨーロッパ各国のチャートで上位を記録。
日本でも人気があるDJで来日公演も積極的に行っております。
また、この曲は2018年にイギリスのブリット賞で「最優秀ブリティッシュ・ビデオ賞」「最優秀ブリティッシュ・シングル賞」にノミネートされました。

ちなみに、”Mama”というのは「お母さん」ではなく「セクシーな若い女性」というニュアンスの言葉だそうです。

2U(ft.Justin Bieber) – David Guetta

フランス出身”人類史上最強DJ”と名高いDavid Guetta(デヴィッド・ゲッタ)とカナダ出身ワールドワイドのシンガー Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー)による初のコラボということで世界中で大きな話題を呼んだ楽曲。
MVではヴィクトリアズ・シークレットのトップモデルとコラボするなど、それも大きな話題となりました。
この年のジャスティンは 「I’m the One」「Despacito」など他のアーティストのコラボが多い年でした。

タイトルの「2U」は「to you」の意味で、意訳すると「君のためならば」と言った感じでしょうか。
ジャスティンの甘い声と、トレンドのゆったりとした曲調のEDMサウンドが混じり合ったラブソングです。

全英UK Singlesチャートで5位、フランスでは3位と主にヨーロッパを中心に、世界20ヵ国以上のチャートでトップ5にランクインしました。

Too Good At Goodbyes – Sam Smith

イギリス ロンドンのシンガーソングライター Sam Smith(サム・スミス)の前作から2年振りのリリースとなった楽曲。

全英UK Singlesチャートで3週連続1位、全米Billboard Hot 100で4位を始め、世界20ヵ国以上のチャートでトップ10にランクインするなどの大ヒットとなりました。

不安定な人間関係から離れていく様子を描いた歌詞の内容になっており、「傷つけられる度に流す涙は少なくなっていく、置き去りにされる度にその涙の乾きが早くなっていく」というなんとも痛烈な内容をソウルフルに歌っています。

曲の最初の1分程はサムの歌にピアノとフィンガースナップが加わるだけの控えめな構成です。
やがて軽快なビートが入り、ゴスペルの聖歌隊が登場し、よりロマンチックで壮大にしていくようですね。

サム・スミスは自身が同性愛者であることを告白しているアーティストの一人です。
タイトルは直訳すると「さようならに慣れている」と言う意味で、同性愛であるが故に、決して普通に上手くはいかなかっただろうこれまでの彼の恋愛人生がギュッと詰まってる感じがして、心が締めけられます。

Lonely Together (ft.Rita Ora) – Avicii

2016年8月に健康上の懸念を理由に、一時活動を休止していたEDM界のスーパースター Avicii(アヴィーチー)の復活作ともいえる曲。ヴォーカルにはイギリスのシンガー Rita Ora(リタ・オラ)を迎えています。

EP『Avīci (01)』から、シングルカットとして「Without You」と同時にリリースしたことでも話題を呼びました。
この曲は彼の4枚目のEP『Avīci (01)』からのリードシングルとしてリリースされ、彼の母国スウェーデンで3位、全英UK Singkesチャートで4位をはじめ世界中でヒットを記録しました。

過酷なツアーでやつれていく彼の姿は見ていられませんでしたので活動休止は寂しいですが、やむなしかな…と思っていた翌年にこのEPをリリース。
世界中がAviciiの新曲に心が躍ったことでしょう。
しかし、翌2018年4月オマーンにてその人生の幕を自ら閉じてしまいます…。
結果的に亡くなる前にAviciiがリリースした最後のシングルとなりました。

Side To Side(ft. Nicki Minaj) – Ariana Grande

アメリカ フロリダ州出身のシンガー、女優のAriana Grande(アリアナ・グランデ)とトリニダード・トバゴ生まれニューヨーク育ちのラッパー Nicki Minaj(ニッキー・ミナージュ)による楽曲。

全米Billboard Hot 100と全英UK Singlesの両チャートで4位を記録。カナダ、ニュージーランド、オーストラリアなどでもチャート上位にランクインする人気曲となりました。

レゲエ・ポップな曲ですが、セクシーというよりかなり過激な歌詞でとても話題になりました。
過激な歌詞を書かせたら、Nicki Minajの右に出る者はいませんね…。テレビやラジオで流せるんでしょうか。

No Problem – Chance the Rapper ft. 2 Chainz & Lil Wayn

アメリカ シカゴのラッパー Chance the Rapper(チャンス・ザ・ラッパー)の3枚目のアルバム(ミックステープ)『Coloring Book』からのリードシングル。
同じくアメリカの人気ラッパー2 Chainz(トゥー・チェインズ)Lil Wayne(リル・ウェイン)をフィーチャーしています。

チャンス・ザ・ラッパーは”レーベルと契約しない”、”音源を有料販売しない”といった従来の音楽ビジネスとは違った活動形態でありがら、音楽フェスティバルにヘッドライナーとして出演するなど大きな成功を収めています。

この曲は第59回グラミー賞で「最優秀ラップ・ソング」にノミネート、そして「最優秀ラップ・パフォーマンス賞」を受賞しました。
この曲も収録されたアルバム『Coloring Book』は「最優秀ラップ・アルバム賞」を受賞。
販売、流通されていない(ストリーミング配信のみ)作品がグラミー賞を受賞するのは、本作が史上初の快挙となりました。
更に、チャンス・ザ・ラッパー自身はこの年の「最優秀新人賞」に輝くなど大躍進したアーティストでした。

『Coloring Book』は音楽的な完成度だけでなく、Soundcloudなどで無料配信という流通形態に注目が集まりました。
実は元々グラミー賞にノミネートされるには「米国にて販売、流通されている作品が対象」という条件があったのですが、そのことに疑問を持った一人のHipHopファンの行動によって条件が変わることになりました。

確かにクオリティを担保するには正規ルートで販売、流通されている必要であるのかもしれませんが、ネット時代には無料でも素晴らしい作品は多くあります。

しかし、無料の素晴らしい楽曲達がグラミー賞の機会をもらえないという状況に疑問を感じていたHipHopファンはインターネットで署名を集めました。
実際にグラミーが見てくれる保証は無いし、成果が残せるかもわからない状況でも、自分ができることをやってみるというファンの行動に4万人以上が賛同し署名したのです。

実際にグラミーはその署名を受け条件を変更。
そして、2017年の第59回グラミー賞にてチャンス・ザ・ラッパーは商業作品ではないにもかかわらず3部門受賞しているのです。
実際にチャンス・ザ・ラッパーも署名をしており「誰もがChance(機会)を与えられるべきだから」とコメントしています。

2017年を振り返って

Ed SheeranBruno Marsが世界的ギガヒットを記録した最中、ラッパーのKendrick Lamarを筆頭にHipHop勢が躍進した年でした。

これまでグラミー賞の選考はオーソドックスなポップスやロックが有利だとされ、HipHopを好む若い世代から批判を受けていましたが、2017年はグラミー賞主要4部門のノミネートの多くを勢いのある黒人系アーティストとラテン系アーティストが占め、人種の多様化が注目を集めました。
Spotifyを始めとした音楽ストリーミング文化が台頭したことによって簡単に世界中の音楽に簡単にアクセスできる様になったことで、世界音楽により無くなったということですね!

次回は2018年に世界を魅了したメインストリームの音楽達を紹介していきます!

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おしまい。

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